ブラジル周遊記 6日目 『サン・パウロの東洋人街』 [ブラジル周遊記]


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【6日目:4月14日(月)】 『サン・パウロの東洋人街』


サン・パウロの台所「市営市場」で昼食を済ませ、13:00に次の目的地「カテドラル・メトロポリターナ」に向かいました。

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「カテドラル・メトロポリターナ」に向かう車中で、ガイドの藤本さんから、サッカー・ワールドカップ(W杯)・ブラジル大会に反対するデモが、今日市内で行われると聞きました。


リオ・デ・ジャネイロの『マラカナン・スタジアムhttp://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/04/3_2993.html を見学した時に、ブラジル人の見学者も多く、国全体がW杯を歓迎していると思ったいたので、意外でした。


しかし、次のような新聞報道も目にしました。4月に実施された、W杯への支持を問うブラジル世論調査で、大会開催を支持すると答えたブラジル国民が初めて過半数を割りました。


調査では、W杯開催を支持するとの回答は48%で、前回2月の調査よりも4ポイント下がりました。反対は前回より3ポイント増の41%に達しました。


サッカー[サッカー]人気が高いブラジルでW杯への支持が低下していることは、大会への投資をめぐる政府への不信感が根強いことが浮き彫りにされた格好です。


車中で、ブラジルの政治情勢の話しなどをしているうちに、13:30に「カテドラル・メトロポリターナ」に到着しました。


車を降りるときに、藤本さんに、この付近は特に治安が悪い地区だから、バッグは胸の前にかける等、注意をして下さいと言われました。


これも新聞報道によりますが、サン・パウロ市の人口10万人当たりの強盗事件は、年間1,294件で、これは日本の489倍。殺人事件は、年間23件で、日本の約62倍の発生率です。


「カテドラル・メトロポリターナ」前の広場には、警官が4~5人いましたが、立ち止まってお喋りをしていて、特に不審者を警戒している様子は見られません。


セントロ(旧市街)のセー広場に建つ「カテドラル・メトロポリターナ」は、1954年に40年の歳月を経て完成したゴシック様式の大聖堂です。


ドームの直径が27m、高さ65mの堂々とした大聖堂の収容人員は、約8,000人。内部には歴代のサンパウロ司教が葬られています。

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帰り際、大聖堂入り口の階段から、広場を見下ろすと、先ほどの警官達は、まだお喋りに夢中です。階段には、あきらかに麻薬中毒者と思われる人たち数人が、裸足で横たわっているのに。。。

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【広場の右側に警官の姿が見えます】


古い建物が続く大聖堂前の道路には珍しい“トロリーバス(道路上に張られた架線から取った電気を動力として走るバス)” が走っています。トロリーバスを見るのは中国上海で見て以来です http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2012/03/vol9_ee07.html


13:50にバン[車(RV)]に乗り込み、次の目的地、セントロの南に広がる「リベルダージ地区」に向かいます。「リベルダージ地区」は、昔は日本人街、今は“東洋人街と呼ばれています。


車を降りて、最初に行ったのは、「リベルダージ地区」の中心「リベルダージ広場」です。先日のTV番組で、この広場で、地区の人たちが日本のラジオ体操をしている様子が放送されていました。


「リベルダージ広場」から、“東洋人街”のメインストリートともいえる「ガウバオン・ブエノ通り」を歩きます。


通りには、ちょうちん型の街灯が鈴なりに並び、両側には日本食材を取り扱う日系人の商店があります。

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最近では、中国系、韓国系の商店も多くなり、日本人街から“東洋人街”に呼び名が変更されたのでしょう。


途中の「大阪橋」まで歩き、“東洋人街”の雰囲気を味わい、車に戻りました。

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【橋の欄干に「大阪橋」と漢字で書かれています】

次の目的地は「Estádio do Pacaembu (パカエンプー・スタジアム)」です。


ここは、サンパウロの強豪サッカーチーム、コリンチャスとパルメイラスの本拠地です。1950年に開かれたW杯の時には会場として使用されましたが、今回の大会では使用されません。

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「パカエンプー・スタジアム」を14:40に出発し、次の目的地「Parque do Ibirapuera(イビラプエラ公園)」に向かいます。


途中、サンパウロの一大ビジネスストリート「Av. Paulista(パウリスタ大通り)」を通ります。片側4車線の大通り沿いには、高層ビルが立ち並び、中にはブラジルらしいユニークな形をしたビルもあります。


日本からの進出企業もほとんどパウリスタに事務所があり、現在はブラジルに就航していないJALの事務所もあるそうです。


15:10に市内のほぼ中心にある「イビラプエラ公園」に到着。


ここで最初に見学したのが、「パンデイランテス記念像」。この見ごたえのある石像は、植民地時代にブラジル奥地を探検した「パンデイランテス」を記念して建てられました。

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160万平方キロメートルの公園内には、大きな池もあり、緑も豊富です。野鳥や小動物も住んでいる憩いの公園は、休日には多くの市民で賑わいます。

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池の一角には、京都の桂離宮を模した日本館があり、日本館手前には「ブラジル日本移民開拓先没者慰霊碑」があります。慰霊碑には、田中角栄元首相の書による碑銘が刻まれています。


16:00に公園を後にして、この日の宿、“東洋人街”にある「Nikkey Palace Hotel(ニッケイ・パラシ・ホテル)に向けて出発です。


ニッケイ・パラシ」にチェックインしたのが16:15。このホテルは、日本料理店、カラオケ、サウナなどの施設があり、フロントでは日本語が通じるので、日本人に人気です。

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我々がチェックインしている時に、ロビーでは、派手な衣装で化粧もバッチリな、ものまねタレントの福田彩乃(あやの)さんが、ロケから帰って来たばかりなのか、ハイテンションでスタッフと騒いでいました。


部屋で休息して、19:00に“東洋人街”に食事に出かけました。本当は、ホテルの前にある「Asuka(あすか)」で名物のラーメンと餃子を食べたかったのですが、この日は月曜で定休日でした。


次の選択肢「Lamen Kazu(ラーメン・カズ)」に行こうとしましたが、なかなか見つかりません。少し迷い、店の前に行列が出来ている「ラーメン・カズ」を見つけました。

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行列に並び、しばらくして店内に案内されました。店内には、日本人だけでなく、ブラジル人のお客さんもいます。


注文したのは、“Shio Lamen(塩ラーメン)” R$29(1,450円) と、“Cerveja Original” ビール 600ml瓶 R$9(450円)。

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日本を出発してから6日目で食べたラーメンを堪能しましたが、それにしてもラーメン1杯とビール1本で、サービス料を入れて2,000円を超えるとは高い! 


それでも、お店は日本人だけでなく、ブラジル人のお客で繁盛しているのですから。


これも新聞報道になりますが、ブラジルの最低賃金は月R$678(33,900円)とのこと。何回も書きましたが “宵越し(よいごし)の金を持たない” ブラジルの国民性ゆえに、抵抗なく食事にお金を使うのでしょうか。


食後は、“東洋人街”を散策しました。「ガウバオン・ブエノ通り」の赤い大鳥居には郷愁を誘われます。

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メインストリートは、ちょうちん形の街灯で明るいのですが、横道に入ると薄暗く、治安も悪いと聞いているので、恐ろしいです。


「リベルダージ広場」に近い日本食材店「MARUKAI」で、ミネラルウォーターR$2(100円)とR4.1(205円)を購入。


前にも書きましたが、ミネラルウォーターは、スーパー、コンビニ、キオスクでは、今回訪れたどの街でもR$2でした。


ブラジルのミネラルウォーター(Agua Mineral)には、ガス入りもあるので、買う際には注意が必要です。


ガス入りは“COM GAS”と表示されていて、ボトルのラベルとキャップが赤いです。普通の水は“SEM GAS”と表記され、青のラベルとキャップです。


もう少し商店街を散策していたかったのですが、夜9時になると商店はシャッターを下ろし始めます。治安が悪いので、夜遅くまで営業する店は少ないとのこと。


21:10には、ホテルに戻り、部屋でNHK BS放送を観ていました。久しぶりの日本のTV放送です。こうして、サンパウロの夜は更けていきました。


* 続きは『7日目:サンパウロからマナウスへ移動』で *


(料金の情報、現地通貨(レアル)及び米ドルの円換算レート R$1≒50円 US$1≒103円 は、2014年4月現在のものです)


===「ブラジル周遊記」バックナンバー ===
http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/cat12639252/

1日目 2014/4/9  『リオまで30時間の長旅です』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/04/1_30_fb3a.html

2日目 2014/4/10 『リオのカーニバル会場』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/04/2_b0ec.html

2日目 2014/4/10 『ミナス料理のア・ミネイラ』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/04/2_1219.html

2日目 2014/4/10 『コパカバーナ海岸』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/04/2_a972.html

3日目 2014/4/11 『コルコバードの丘』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/04/3_26ad.html

3日目 2014/4/11 『マラカナン・スタジアム』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/04/3_2993.html

3日目 2014/4/11 『ポム・ジ・アスーカル』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/3_9c2a.html

3日目 2014/4/11 『リオでの最後の晩』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/3_91fc.html

4日目 2014/4/12 『リオからイグアスへ移動』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/4_aa70.html

4日目 2014/4/12 『イグアスの滝:悪魔の喉笛』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/4_5ccd.html

4日目 2014/4/12 『フォルクローレ・ショー』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/4_33f1.html

5日目 2014/4/13 『イグアスの滝:ブラジル側』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/5_0f4f.html

5日目 2014/4/13 『イグアス滝の上のレストラン』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/5_f432.html

6日目 2014/4/14 『イグアスからサン・パウロへ移動』http://shanghai-taichou.blog.ocn.ne.jp/blog/2014/05/6_2372.html


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昆野誠吾

その最低賃金からしてラーメンの値段は・・
格差に犯罪率、W杯投資と還元の不公正など
問題も山積みなんですね。。
by 昆野誠吾 (2014-05-13 16:54) 

johncomeback

サッカーW杯開催反対が41%とは驚きです。
国中が大盛上がりだと思っていました(*´∇`*)
by johncomeback (2014-05-14 09:49) 

隊長

昆野誠吾さん
あと、ブラジルでは汚職が問題になっています。賄賂なしでは、なにも出来ないと言われているそうです。
by 隊長 (2014-05-15 16:36) 

隊長

johncomebackさん
地域性もあると思います。今回行ったマナウスもW杯の会場ですが、もともとサッカー熱は高くないそうです。
by 隊長 (2014-05-15 16:37) 

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