本と雑誌 47冊 『男のきもの入門』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第47回は、『男のきもの入門』をお送りします。
何度か記事にしていますが、去年の正月から日本舞踊を習い始めました⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7aece39357f9c177fb08cf3ab6ac6ebd
その為、浴衣を稽古で着たり、着物姿で舞台上で踊る機会が多くなりました。
それまで、着物には全く興味を持っていなかったので、自分で着付は勿論出来ませんし、知識も殆どありません。羽衣会に、男性は隊長だけなので、なかなか男の着物に関して知識が豊富な方も周りにはいません。
入門書を探していたところ、目に付いたのが本書です。表紙に「初心者必見 きものを手軽に、粋に着こなす」と記載されています。
この本には、「知っておきたい着物の基本」として、きものの種類を説明してくれるだけでなく、帯、襦袢(じゅばん)、肌着、羽織、羽織紐、袴(はかま)、足袋、履物、など付属品も丁寧に教えてくれます。
さらに、着物の着付け、着物のたたみ方など、130数ページの中に、写真も実に豊富で、男の着物の基礎知識を解説してくれています。
特に役に立ったのは、隊長も着ることのある「袴」についての説明です。これまで、“ズボン袴”と覚えていたのが、正式には「馬乗(うまのり)袴」、“スカート袴”は「行灯(あんどん)袴」と呼ぶことを知りました(恥ずかしい
ただ、着付け、たたみ方は、本を読んだだけで身に付くほど、簡単ではないと思います。
男性用着付教室の情報は、これまで入手出来なかのですが、本書に載っている教室に通ってみようかなとも思っています。
尚、「男のきもの入門」の発行は、(株) スタジオ タック クリエイティブ。発行日は、2010年8月16日。価格は、1,900円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0
1~35冊 省略
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
40冊 2018/7/9 『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47
41冊 2018/11/18『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/caa4fb69631a759fae89a59a622711e8
42冊 2019/1/6 『SAKIMORI』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3b8d6573a2a3ca238ffcf715cfc16e4f
43冊 2019/1/28 『演劇とはなにか』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fb2b24afd8e949f1504e7d8a707b395e
44冊 2019/3/21 『林真理子「最終便に間に合えば」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4ed2c3cc4f363616dac47d66a9155226
45冊 2019/4/29 『五木寛之「金沢あかり坂」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/63df50584ec0b5be41f86c16edc4f711
46冊 2019/6/2 『沢田研二と阿久悠、その時代』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/901be9ea36c2f3065af05e6dc904b6e2
本と雑誌 46冊 『沢田研二と阿久悠、その時代』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第46回は、『沢田研二と阿久悠、その時代』をお送りします。
この本は、1960年代後半に、グループ・サウンズ「ザ・タイガース」のリードボーカルとして絶大な人気を誇り、その後は、ソロ歌手、俳優として活動している沢田研二(ジュリー)、最近では、昨年10月のコンサートドタキャン騒動が注目されたジュリーの評伝です。
構成は;
プロローグ
第一章 沢田研二・阿久悠論
序文・「どうせ人の世はさようなら どうせ分かれだけあるんだと」(グッバイ・マリア」より)
「あなたに今夜はワインをふりかけ」 沢田研二、阿久悠の出会い
『思いきり気障な人生』『勝手にしやがれ』への道
『ラム酒入りのオレンジ』 多国籍な歌詞と、立ち位置の葛藤と
『時の過ぎゆくままに』歴史を紡いだ一曲
『カサブランカ・ダンディ』 気障に生きる男の苦しみ
『お前のハートは札つきだ』75~77年の快進撃を
『立ちどまるなふりむくな』 ケンカ備忘録
『ヤマトより愛をこめて』 沢田研二に永遠の愛を
『勝手にしやがれ』 金字塔をもう一度
『憎みきれないろくでなし』 売上げの狭間で
再び『時の過ぎゆくままに』 ドラマと阿久悠と沢田研二
『きわどい季節』 加瀬邦彦さんをもう一度
『お嬢さんお手上げだ』 安井かずみさんとジュリーを語ろう
『ダーリング』 大野克夫、阿久悠そして沢田研二
『デビューは悪女として』 映画『Mishima』 沢田研二と三島由紀夫
そして阿久悠
「さよならをいう気もない」 永遠の別れと未来の中で
エピローグ
第二章 アルバム評・コンサート評
沢田研二の活動、歌詞から改憲論争を考察する
オバマ大統領の広島演説/『我が窮状』/東日本大震災、福島から生まれたプロテストソング/「沢田研二」から戦後を考察する必要性
*沢田研二ライブレポートアーカイブス『こっちの水苦いぞ』
2015年9月21日:河内長野市ラブリーホール
* 沢田研二『祈り歌 Love Song 特集』 ライブ評 2017年1月8日:NHKホール
*沢田研二50 周年記念LIVE2017~2018 8月5日:オリンパスホール八王子ライブ評
*沢田研二新譜『OLD GUYS ROCK 』評
*沢田研二『OLD GUYS ROCK』 オリンパスホール八王子ライブ評
第三章 インタビュー・解説編
インタビュー 1 代々木公園が米軍キャンプだった時代から沢田研二までの物語 猪瀬直樹(作家・元東京都知事)
インタビュー 2 カッコイイジュリー 加藤充(元ザ・スパイダース・ベーシスト)
解説 伝統回帰 阿久悠と沢田研二 三浦小太郎(評論家)
あとがき
著者の秋山大輔さんは、1976年神奈川県生まれ。大学卒業後から文筆業を開始。音楽、政治、歴史、文学等を研究しています。
隊長にとって、評伝の著者と言えば、対象となる人物と同時代を生き、本人と親しいとか、インタビューをしたことのある印象が強いです。例えば、『テレサ・テンが見た夢』 ⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/003c34225930ed81542e35caf5ec30fc の著者・平野久美子さんは、テレサ・テンと親しく、何度かロングインタビューを敢行しています。
これに対して、秋山大輔さんは、1948年生まれのジュリーより28歳も若く、この本の中でも「沢田研二全盛期の記憶は全くない」と書いています。しかし、氏の両親が懐かしの昭和歌謡曲的な番組をよく観ていて、沢田研二のヒット曲が頭に刻まれていたそうです。
全盛期の活躍をライブで観ていたくても、阿久悠を中心に、沢田研二に創作欲を駆り立てられた人々を資料に沿って論じています。巻末の「参考文献」の頁を見ると、実に90近い本・雑誌、CD・DVDを参考にしていることが分かります。
隊長が興味深く読んだのは、「映画『Mishima』沢田研二と三島由紀夫」の項です。沢田研二と三島由紀夫、接点の無さそうな二人ですが、この映画の中で、ジュリーが三島の世界観を完璧に表現していると絶賛しています。
この本を読みながら、YouTubeにアップされている数多の沢田研二の動画のいくつかを、観ていました。「ザ・タイガース」時代の若々しい映像から、ソロになってからのヒット曲を歌う姿、そして最近のツアーの様子まで。中には、現夫人の田中裕子と結婚前にレジャーボートの上で、デュエットする貴重映像や、芸能レポーターとのバトル、等々。
それらを見ながら、やはりジュリーは、あらゆる意味で、昭和・平成・令和に亘る、希代のスターだと思いました。
尚、「隊長のブログ」で、これまでに沢田研二を取り上げたのは、映画『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f28d0086acf890738ad7ef195998959e です。
田中裕子の出演する映画は、『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』を含む、6作品を紹介しています⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c73a9d3c6fb843f050eafab0eca8a03d
また、「ザ・タイガース」の他のメンバーは、瞳みのるの『老虎再来』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4f839d9bbe229dc378239e5811877561 を、取り上げています。
「沢田研二と阿久悠、その時代」の発行は、株式会社牧歌舎。発行日は、2019年3月11日。価格は、1,400円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0
1~30冊 省略
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
40冊 2018/7/9 『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47
41冊 2018/11/18『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/caa4fb69631a759fae89a59a622711e8
42冊 2019/1/6 『SAKIMORI』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3b8d6573a2a3ca238ffcf715cfc16e4f
43冊 2019/1/28 『演劇とはなにか』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fb2b24afd8e949f1504e7d8a707b395e
44冊 2019/3/21 『林真理子「最終便に間に合えば」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4ed2c3cc4f363616dac47d66a9155226
45冊 2019/4/29 『五木寛之「金沢あかり坂」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/63df50584ec0b5be41f86c16edc4f711
本と雑誌 第45冊 『五木寛之 「金沢あかり坂」』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第45回は、『 五木寛之 「金沢あかり坂(ざか)」』 をお送りします。
昭和7年(1932)福岡県生まれの五木寛之さん、昭和40年(1965)から同44年までの四年間を金沢で暮しています。
その五木さんの金沢を舞台にした短編四作を収録しているのが、今回紹介する文春文庫「金沢あかり坂」。
四作品は、掲載順に;
平成20年(2008)発表 「金沢あかり坂」
昭和53年(1978)発表 「浅の川暮色」
昭和45年(1970)発表 「聖者が街へやってきた」
昭和53年(1978)発表 「「小立野(こだつの)刑務所裏」
文庫のタイトルとなっている「金沢あかり坂」のあらずじ:金沢の花街で生まれ育った高木凛は、様々なアルバイトを経て遅咲きの芸妓になる。別れた恋人・黒江透との記憶を引きずったまま失意の日々を送る凛。そんな彼女の心の傷を癒してくれたのは、嫌悪していたはずの父が遺した篠笛を吹くことだった(カバー書きより)。
内容は、前回紹介した林真理子の「最終便に間に合えば」⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4ed2c3cc4f363616dac47d66a9155226 と同じく、成功した女性が分かれた男に再会する物語ですが、林真理子さんは、二人の関係を女性作家らしく、冷徹な眼で捉えています。
一方、五木寛之さんは、男性として美化された女性像として主人公を描いているのでは、と感じました。
不思議なのは、美しい古都・金沢を舞台にした愛の物語の「金沢あかり坂」なのに、これまで映画・ドラマ化されたことがないことです。
仮に、映画・ドラマにするとしたら、ヒロイン・凛に相応しい女優さんを考えてみました。古風な顔立ちで、情念を秘めた凛を演じられるのは、35年前でしたら田中裕子⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8099bc7c07950720fcb14998b1ee748d 以外に名前が浮かびません。
最近の若手女優さんでしたら、多部未華子⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/0d6f6fc2e53479f4cb7c3c9949a98d58 が、適任だと思います。
尚、文春文庫「金沢あかり坂」の発行は、株式会社文藝春秋。発行日は、2015年2月10日。価格は、500円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
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1~30冊 省略
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
40冊 2018/7/9 『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47
41冊 2018/11/18『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/caa4fb69631a759fae89a59a622711e8
42冊 2019/1/6 『SAKIMORI』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3b8d6573a2a3ca238ffcf715cfc16e4f
43冊 2019/1/28 『演劇とはなにか』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fb2b24afd8e949f1504e7d8a707b395e
44冊 2019/3/21 『林真理子「最終便に間に合えば」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4ed2c3cc4f363616dac47d66a9155226
本と雑誌 第44冊 『林真理子 「最終便に間に合えば」』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第44回は、『林真理子 「最終便に間に合えば」』をお送りします。
小説家・エッセイストとして活躍されている林真理子さんは、数多くの作品を発表しています。
最近では、昨年のNHK大河ドラマ「西郷どん」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/23d0cfdba09eebdb33af4923715060bc の原作者として話題になりました。
そんな彼女の作品の中で、5~6年毎に読みたくなる小説が、第94回(1985年下半期)直木賞受賞作「最終便に間に合えば」です。内容を忘れた頃には、取り出して読んでいます。
隊長が持っているのは、文春文庫新装版。この短編集には、上記作品以外に、「エンジェルのペン」、「てるてる坊主」、「ワイン」、「京都まで」の4本が収録されています。
「最終便に間に合えば」のあらすじ:世間に注目される新進の造花デザイナーになった美登里は、仕事で訪れた札幌で昔の男と再会する。空港に向うタクシーの中、男は美登里の手を握ったが。。。
この作品が好きな理由は、分かれた相手に対する未練がありながら、付き合っていた頃の悲しみ、苦しさ、辛さを、目の前にいる男の言動で呼び覚まされた美登里が、最後にささやかな仕返しをする爽快さでしょうか。
全5編は、どれも、どこにでもありそうな、男と女の関係を、女性側からの冷徹な眼で描いています。
尚、「最終便に間に合えば」の発行は、株式会社文藝春秋。発行日は、2012年7月10日。価格は、540円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0
1~30冊 省略
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
40冊 2018/7/9 『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47
41冊 2018/11/18『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/caa4fb69631a759fae89a59a622711e8
42冊 2019/1/6 『SAKIMORI』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3b8d6573a2a3ca238ffcf715cfc16e4f
43冊 2019/1/28 『演劇とはなにか』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fb2b24afd8e949f1504e7d8a707b395e
本と雑誌 43冊 『演劇とはなにか』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第43回は、『演劇とはなにか』をお送りします。
帯書きには、“近代演劇は、日本の現代の文化・社会・政治状況とどれだけ向き合い、思想や哲学の核となって表現活動をしているのか”と、書かれています。
著者の近藤耕人(こうじん)氏は、1923年に東京に生まれる。東京大学英文科卒業、作家・評論家。著書には、『見ることと語ること』、『山高帽と黒いオーバーの背』などがあります。
目次:
舞台の構成
1 役 者 —— ソポクレス、ハムレット、ヘイウッド
2 女 優 —— オフェリア・ポピ
3 演 出 —— アルトー、オニール、ゴドーを待ちながら
4 音 —— チエホフ、三善晃、堀内茂男
5 衣 装 —— サロメ、山海塾、グリーナウェイ
6 装 置 —— ベケット、豊島重之
7 観 客 —— 蜷川幸雄、カズオ・イシグロ、フェードル
8 舞 台 —— ピランデルロ、近代演劇
劇の要素
9 出来事 —— サッコ、バンゼッティ、利賀村、パリ・オペラ座
10 場 —— シング、イーストエンド、カムデンタウン・ラウンドハウス
11 言 葉 —— リア王、オレステイア
12 台詞と俳優 —— ジョイス
14 身体の行動 —— バーグマン、ファウスト、ゴドー
15 神 —— ワイルド、折口信夫
16 霊 —— 三島由紀夫
17 私 —— カントル
演劇の周囲
18 映 像 —— 舞台のバーグマン
19 時 間 —— ベケット、太田省吾
20 記 憶 —— イェイツ、ジョイス、ポランスキー、マリアーヌ
21 反 復 —— アガサ・クリスティー
22 政 治 —— カントル、アンソル・フガード
この本を読もうと思ったのは、これまで観客側だけでしか見て来なかった「演劇」でしたが、2016年から劇団のお手伝いをする様になり、作る側から「演劇」を学んでみたいと思っていたからです。
座学も、一度受講しただけ⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/198760f8babdde0040e844631342d453 なので、『演劇とはなにか』という本のタイトルに惹かれて読み始めました。
ところが、登場する、脚本家、俳優、劇場、演劇関係者の中で、名前だけは聞いたことがある項目に関しては興味を持って読めたが、全く知らないことに対しては、読んでいても頭の中に入ってこなかった。
アカデミックな言い回しが多く、通俗的な表現ではないので、正直、難しい内容でした。
著者の視点からの、演劇に対しての問題提起に対して、勉強不足の自分にとっては、全く答えらないのが歯がゆく感じました。
尚、『演劇とはなにか』の発行は、彩流社。発行日は、2018年9月25日。価格は、2,400円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0
1~30冊 省略
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
40冊 2018/7/9 『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47
41冊 2018/11/18『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/caa4fb69631a759fae89a59a622711e8
42冊 2019/1/6 『SAKIMORI』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3b8d6573a2a3ca238ffcf715cfc16e4f
本と雑誌 42冊 『SAKIMORI』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第42回は、『SAKIMORI』をお送りします。
帯書きには、“元女優で中年にさしかかった脚本家・サーキーは、映画会社重役の恋人・英次に求婚されるが結婚にためらいを感じていた。
そんな日常の中で彼女は守一という美しい青年と出会い、彼を映画スターに育て上げることを決意する。
古き良き映画の名場面がちりばめられた小説”と、書かれています。
著者の石藏拓(いしくら ひらき)氏は、福岡県大牟田市出身。早稲田大学卒業後、システムエンジニアになり、現在は映画ブログ屋。著書には村上サガン名義で、『ヴィオロンの妻 真実の記録』『イットと、まちがわれて 実話IT 業界の裏側』などがあります。
この本を読もうと思ったのは、ブックカバーデザインと帯書きから、フランス文化の香り漂う“大人の恋愛小説”だと思ったからです。
ところが、読み進むうちに全盛期の映画へのオマージュ作品だと思うようになり、映画のカット割りを観ているかのごときストーリー展開に引き込まれていきました。
途中からは、ミステリー小説の要素が現れますが、殺人犯人が読者にすぐに分かってしまい、映画館のスクリーンの前で観客同士がひそひそ声で「あの人が犯人よ」と囁いている光景まで浮かんできました。
読者が、映画プロデューサーになりきり、守一役は石原裕次郎が良いとか、勝手に好きなスターの名前を挙げることまで、著者は計算してこの作品を書いたのでしょうか。
それほど厚い本ではなく、面白いこともあり、一気に読み終えてしまいました。
『SAKIMORI』の発売は、幻冬舎。発行日は、2018年4月25日。価格は、1,200円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
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1~30冊 省略
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
40冊 2018/7/9 『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47
41冊 2018/11/18『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/caa4fb69631a759fae89a59a622711e8
本と雑誌 41冊 『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第41回は、『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』をお送りします。
帯書きは、“動画再生10億回!!中国一有名な日本人「ネットを通じ中国人は日本化されている!!」”。
著者の山下智博(ともひろ)氏は、1985年生まれ。北海道出身。2008年、大阪芸術大学卒業。札幌市教育文化会館職員を経て、2012年中国・上海市に移住。日本のサブカルチャーなどを紹介するネット情報バラエティ番組「紳士大概一分鐘」が人気を博し、作成した動画の再生回数は10億回を超える「中国で一番有名な日本人」。2017年、日中の摩擦を解消し、文化を通じて相互理解を進めるための会社「ぬるぬる」を設立。
目次:
第一章 なぜ上海だったのか
第二章 上海のリアル
第三章 日本文化を渇望する若者たち
第四章 これだけ違う日中の学生生活
第五章 知らなきゃマズイ!中国ネット事情
第六章 ネットから見えるこれからの日中関係
この本を読もうと思ったのは、『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』という長い刺激的な本のタイトルに惹かれたのと、隊長が住んでいた頃から10年以上経った上海の文化を知りたかったからです。
山下智博氏、テレビ東京『未来世紀ジパング』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b7c5e0324ec87fe6040cc51defdaf275 で、紹介されたそうですが、残念ながらこの回は見逃しました。
そもそも日本のサブカルチャーの知識さえ乏しい隊長、中国のサブカルチャーの現状を読んで、驚きの連続でした。
隊長も、上海から帰任後も年に1~2回、中国各地を旅して、同国の変化を肌で感じていますが、若者の意識・文化は想像以上に変化しているのですね。
第六章“「中国人はマナーが悪い」への反応”の項では、頷きながら読んでいました。隊長が上海に住み始めた2004~5年頃は、地下鉄乗車のマナーに閉口していた⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/224467c8822f53e9f709768dcab1d02a のですが、今年5月に行った武漢⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e356af2238648dc7c3fde95e27684204 の地下鉄では、座っていた若者がお年寄りに席を譲る姿を見て、日本の若者よりマナーが良いと思ったものです。
この本が発行されてから1年。中国の若者の意識・文化は、さらに早いスピードで動いているのでしょう。
『上海の中国人、安倍総理はみんな嫌いだけど8割は日本文化中毒!』は、株式会社講談社の+α新書。発行日は、2017年11月22日。価格は、860円+税。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
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1~25冊 省略
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
40冊 2018/7/9 『香梅の門―桜田志士外伝―』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7e483c1c14da2bae314b9728a1d1a47
本と雑誌 40冊 『香梅の門―桜田志士外伝―』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第40回は、『香梅の門―桜田志士外伝―』をお送りします。
帯書きは、「幕末の世を憂い、安寧を求めたのは何処も同じ。水戸はなぜ同藩士同士で争わねばならなかったのか──。尊王攘夷を掲げて、一時は幕政の表舞台に立ち、最後の将軍・徳川慶喜を輩出しながら、急速に時代の波から消えていった水戸藩の軌跡を、桜田門外にて井伊大老を襲撃した広木松之助を通じて描く歴史ロマン」。
この本は、水戸に在住していた高校の同級生から頂きました。
著者の小貫和也(おぬきかずや)氏は、1939年生まれ。茨城県出身。横浜市在住。
NHK大河ドラマ「西郷どん」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/23d0cfdba09eebdb33af4923715060bc では、佐野史郎演じる井伊直弼が殺される「桜田門外の変」シーンが、わずか30秒足らずで終了し、話題となりました。
しかし、『香梅の門―桜田志士外伝―』では、襲撃側に加わった水戸藩の広木松之助の襲撃前後の葛藤を歴史的事実を踏まえ、丹念に描かれています。
幕末には、お寺が政治の裏舞台で重要な役割を果たしていたことを、改めて学びました。そして、今でも多くの寺院が、物語に登場した志士たちの墓を守って、後世にこの悲劇を伝えていることを知りました。
読み終えて、虚しさと同時にこの時代に起きた殺戮を“歴史の必然”として封じ込めてはいけないのだという思いが沸きました。
隊長が住む文京区には、水戸藩上屋敷跡地の「小石川後楽園」⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/085e5dae722af6a8ec88c994c5c592ba や、中屋敷跡地の東大農学部⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/981f8c378891c9f0de4b2ef528f1fe29 、志士たちが眠る寺院などがあります。
改めて、これらの地を訪れて、水戸藩の“悲劇”を追体験したいと思います。
『香梅の門―桜田志士外伝―』は、株式会社文芸社の文芸セレクション。発行日は、2016年9月15日。価格は、900円+税。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0
1~25冊 省略
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
39冊 2018/5/4 『司馬遼太郎「街道をゆく 本郷界隈」』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/49ab040735f970ba1d3440835b38ccbc
本と雑誌 39冊 『司馬遼太郎 「街道をゆく 本郷界隈」』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第39回は、『司馬遼太郎 「街道をゆく 本郷界隈」』をお送りします。
作家・司馬遼太郎の『街道をゆく』は、「週刊朝日」の連載として1971年に始まり、司馬さんが亡くなる1996年まで、25年にわたり続きました。
こうして残されたのが、書籍にして全43巻を数える大紀行『街道をゆく』です。
その第37巻目が、隊長の地元「本郷界隈」です。旅の時期は、1991年5月中旬、6月上旬、11月上旬。
構成は;
第一章 鴨がヒナを連れて
この章では、森鴎外や東京大学の成り立ちを取り上げています。
第二章 縄文から弥生へ
縄文時代の貝塚を発見した19世紀のアメリカ人、エドワード・S・モースのことなど。
「弥生式土器発見の地」に関しては、こちらをご覧ください⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/2839f0165062adf748ffb9c39d658fdd
第三章 加賀屋敷
本郷の東大敷地が加賀藩の上屋敷だったことを改めて紹介しています。
「赤門」をはじめ「東大の門」に関しては、こちらをご覧ください⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/780ae83bc27114fcd10db69f110a1817
第四章 〝古九谷〟と簪(かんざし)
東大構内から〝古九谷〟と思われる古い陶磁器が出土したことなど。
第五章 水道とクスノキ
「本郷給水所公苑」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4fe9bdb9e7df0641759c2479d3a4aced
樹齢約600年、高さ25メートル、直径3.3メートルに及ぶ「本郷の大楠」の紹介、など。
第七章 見返り坂
享保年間に歯磨き粉の「乳香散」で繁盛した「かねやす」。
「本郷もかねやすまでは江戸の内」と川柳に詠まれました。現在は洋服店になっています。
第八章 藪下の道
明治期には菊人形展でにぎわい、夏目漱石『三四郎』にも描かれた「団子坂」にまつわる話。
第九章 根津権現
今は、「つつじまつり」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/13ab6556ca46cbe05e5751a96ac40795 で賑わう「根津権現(根津神社)」について。
第十章 郁文館
私立校「郁文館中学校・高等学校」にまつわる話。
第十一章 無縁坂
森鴎外の小説「雁」に出てくる「無縁坂」のこと。
第十二章 岩崎邸
岩崎弥太郎と「旧岩崎邸庭園」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5729611c2651987ee1d05353d9aca0e2
第十三章 からたち寺
「からたち寺」と呼ばれた「麟祥院」⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/409bcc9fb53107fc6a5240f7b7e3c817
第十四章 湯島天神 ⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/87584188e1ce0a47fad76e5a475d696a
第十五章 真砂町
坪内逍遥。「真砂図書館」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/fcbb21e9ffb2fd03b97f50c9145e57a9 のこと。
第十六章 給費生
正岡子規について。
第十七章 一葉
樋口一葉のこと。その名は、炭団のように人が転がり落ちるからとも、炭団を商う人がいたからとも云われる「炭団坂」。
第十八章 福山坂
備後福山藩丸山中屋敷(江戸の藩邸)の藩校「誠之館(せいしかん)」。その後身が、隊長が卒業した小学校⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/afa2834577b65935d793b8f894b88d12 です。
第十九章 追分
本郷の東京大学の西辺を北上している本郷通りと、旧白山通りが枝分かれしている分岐点が、江戸時代以来、追分といわれてきました。
本郷通り沿いには、隊長が卒業した中学校⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/eb41553788cbd7cc28ec992ade640ceb が、旧白山通り沿いにはドラマのロケにも使用された「西片町教会」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/959bfb25b87bd966937a95d75447bf86 が、あります。
第二十章 水戸家
本郷とその周辺に水戸徳川家の藩邸が二つありました。ひとつは、「小石川後楽園」⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/085e5dae722af6a8ec88c994c5c592ba で、現東大農学部構内になった向ヶ岡の中屋敷です。
第二十一章 傘谷坂の雨
現在の「サッカー通り」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3dab70818cdee20ffa66c2ad8c63b0bd の一部が、「傘谷坂(かさだにさか)」と呼ばれていました。
第二十二章 朱舜水
「小石川後楽園」⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/085e5dae722af6a8ec88c994c5c592ba の造成にも関わった明の遣臣・朱舜水(しゅしゅんすい)。
第二十三章 近藤重蔵
西善寺に墓のある、北方探検家・近藤重蔵(1771~1829)について。
第二十四章 秋帆と洪庵
本郷大円寺に墓のある、西洋砲術家・高島秋帆(1798~1866)と、高林寺に墓のある将軍の侍医(奥御医師)・緒方洪庵(1810~1863)について。
第二十五章 最上徳内
蓮光寺に墓のある、北方探検家・最上徳内(1755~1836)について。
第二十六章 漱石と田舎
小説「三四郎」と「坊ちゃん」から夏目漱石の都会(東京)感、田舎感の考察。
第二十七章 車中
三四郎が郷里熊本から東大に進学するために上京する車中での出来事。
第二十八章 三四郎池
江戸初期に造られた名庭園「育徳園」の池。漱石の小説「三四郎」にちなんで「三四郎池」と呼ばれるようになりました。
読了して感じた事:司馬遼太郎さんが旅をした1991年頃の「本郷界隈」は、2018年の今日でも大きな変化はありません。東京の他の街より、歴史の重みが、まだまだ残っている地域ではないでしょうか。
隊長が読んだ『街道をゆく 本郷界隈』は、朝日新聞社の朝日文芸文庫。発行日は、1996年7月1日。価格は、520円+税。
尚、この本に登場する舞台となる『湯島・上野の地図』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9fdabfdb3c1862b9510c1fe9ecfc6690
『本郷・東大前の地図』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/edb91db8e9d2ad38e4623ec3b984727c
『本郷・春日の地図』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/01350f793d004d68686db8f749544c32 です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
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1~25冊 省略
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
38冊 2018/3/17 『ん-日本語最後の謎に挑む』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4892698c255d0e922d4a5c8860453de3
本と雑誌 38冊 『ん-日本語最後の謎に挑む』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第38回は、『ん-日本語最後の謎に挑む』をお送りします。
日本語には大きな謎がある。母音でも子音でもなく、清音でも濁音でもない、単語としての意味を持たず、決して語頭には現れず、かつては存在しなかったという日本語「ん」。
「 ん」とは、一体何なのか?「ん」はいつ誕生し、どんな影響を日本語に与えてきたのか?
空海、明覚、本居宣長、幸田露伴など碩学の研究と、日本語の歴史から「ん」誕生のミステリーを解き明かすのが、本書です。
著者の山口 謠司(ようじ)さんは、1963年生まれ。大東文化大学文学部准教授(中国文献学)。フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て、現職。
この本を読もうと思ったのは、2月24日に放送された『世界ふしぎ発見~超人空海 唐留学の謎に迫る~』⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/586e1eb40ce625295f76b71c87fe51cf の中で紹介されたからです。
番組では、「ん」は、空海が中国から持ち帰ったと、山口さんと共に著書が登場しました。
構成は;
第一章 「ん」の不思議
第二章 「ん」の起源
第三章 「ん」と空海
第四章 天台宗と「ん」
第五章 サンスクリット語から庶民の言語へ
第七章 「ん」の謎に挑む
第八章 「ん」の文字はどこから現れたか
第九章 明治以降の「ん」研究
第十章 「ん」が支える日本の文化
最も興味を惹かれたのは、やはり第三章です。もともと、中国にもなかった、インドのサンスクリット語を起源とする「ん」を空海が持ち帰ったとする説です。
本書を読んで、日本語の奥深さと、日本語の仏教との関わり、日本と中国との文化・言語の関係、を改めて学びました。
言語学に関する本は、これまでに、『日本の「仕事の鬼」と中国の<酒鬼>』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ed3edee244cf65f41b5071bdc4bae8ea
『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/36dd3aaf4ea07815f7db88ae141ab7aa
『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc 、などを読んできました。
このジャンルと、比較文化論の本には、興味があります。
『ん-日本語最後の謎に挑む』は、新潮社の新潮新書。発行日は、2010年2月20日。価格は、680円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
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1~25冊 省略
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
37冊 2018/2/11 『七福神の謎』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/55b58e54afffe373e69649d2c65cdddc
本と雑誌 37冊 『七福神の謎』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌 」を紹介するシリーズの第37回は、『七福神(ひちふくじん)の謎』をお送りします。
『七福神』は、「恵比寿様(えびすさま)」、「大黒天(だいこくてん)」、「弁財天(べんざいてん)」、「毘沙門天(びしゃもんてん)」、「福禄寿(ふくろくじゅ)」、「寿老人(じゅろうじん)」、「布袋尊(ほていそん)」からなり、江戸中期から庶民の信仰の対象とされて来ました。
去年の11月に、突然、“御朱印巡り”に目覚め⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e23a591aa7b880a9e451c519dc5e14a5 、そこから派生した“七福神巡り”も始めました⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e6336cfa557a320ab98576b046fc1627
“七福神巡り”を始めたのに、七福神のことをよく知らず、また、中国や台湾を旅行した際に、“七福神の宝船”によく似た絵や像を見かけたことが何度かあったので、参考になる本がないかと探していたところに、本書を見つけました。
写真は、中国蓬莱市の「八仙祠」にて。
著者の武光誠さんは、1950年生まれ。東京大学大学院国史学科卒業、同大学院博士課程終了。比較文化的視点を用い、幅広く日本史、日本思想史を研究する一方で、長年にわたって執筆活動を行っています。
この本の構成は;
第一章 笑う門には福来る。七福神とはどんな神様なのか?
第二章 唯一の日本生まれの神様、恵比寿様
第三章 日印ハーフ? 七福神のリーダー、大黒天の謎
第四章 紅一点の弁財天は美女なのか?
第五章 武将が敬愛した毘沙門天
第六章 同一神なのか?寿老人と福禄寿の謎
第七章 布袋様は実在の人物
第八章 なぜ日本人は七福神が好きなのか
第九章 七福神の歴史
第十章 歴史上の人物と七福神
本書の冒頭で、七福神は次の様に説明されています;
恵比寿様:七福神の中で唯一の日本生まれの神様。日本神話に出てくる伊弉諾尊(いざなきのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)の間の子である蛭子命(ひるこのみこと)と、大国主命(おおくにぬしのみこと)の子の事代主命(ことしろぬしのみこと)が恵比寿様とされています。
大黒天:インドの神で、仏教に取り入れられた台所の神とされた仏。大国主命の別の姿ともされる。
弁財天:インドの川の神で、仏教に取り入れられて知恵の仏とされた。宗像神社や厳島神社の祭神である市杵嶋姫命(いちきしまひめのみこと)の別の姿ともされる。
福禄寿:中国で祭られた南極星の神。中国の泰山の山の神ともされる。
寿老人:中国で祭られた南極星の神で、道教の開祖である老子ともいわれる。
布袋尊:中国で九世紀後半から十世紀にかけて実在した禅僧。かれの没後、布袋尊は弥勒菩薩(みろくぼさつ)の化身とする信仰がつくられた。
この本を読んで、七人の神様はどこから来たのか、なぜ日本人に人気があるのか、どうして、祭られているのがお寺であったり、神社であったりするのか、などがわかりました。
本書では、“七福神の宝船の絵”は、古代の日本人は「幸福が海の果てから来る」という考え持っていて、徳川家康が狩野派の画家に描かせたことにより“七福神の宝船の絵”が江戸時代に庶民に広がったと書かれています。
しかし、隊長は、蓬莱市で知った八人の仙人が海を渡った「八仙過海」の物語が、“七福神の宝船の絵”のルーツになったのでは、と考えています。
『七福神の謎』の発行は、祥伝社。発行日は、2013年12月20日。価格は、590円+税です。
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1~25冊 省略
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
36冊 2018/2/3 『篠原ともえ「御朱印をはじめよう」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d1c8862364add0563c147d7f383bc13b
本と雑誌 36冊 『篠原ともえ 「御朱印をはじめよう」』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第36回は、『篠原ともえ 「御朱印をはじめよう」』をお送りします。
去年の11月に、突然、御朱印集めに目覚めてしまいました。
御朱印集めの初心者として、何か参考になる本がないかと探していたところに、出会ったのが本書です。
著者の篠原ともえさんは、1990年代にテレビのバラエティ番組で“シノラー”として一世を風靡しました。現在は、タレント、女優、ナレーター、衣装デザイナーとしてマルチな活躍をされていますよね。
この本では、自他ともに“御朱印ガール”と認める篠原ともえさんが、御朱印を思う存分楽しむためのコツを授しています。
また、タイプ別全国御朱印&御朱印帳図鑑では、篠原さんがおすすめする“ かわいい・超レア・御利益がある”御朱印&御朱印帳を一挙公開しています。
さらに御朱印ガール 仲間の中川翔子さんが対談で登場し、御朱印の魅力を思う存分に語っています。
本書を読んで、参拝の作法・御朱印のいただき方を再確認出来たのと、篠原流御朱印集めの楽しみ方を知ることが出来ました。
『御朱印をはじめよう』の発行は、株式会社枻(えい)出版社。発行日は、2017年12月30日。価格は、1,300円+税です。
尚、隊長がこれまでに拝受した御朱印の数は、15です。
詳細は、こちらの記事一覧をご参照下さい⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e23a591aa7b880a9e451c519dc5e14a5
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1~20冊 省略
21冊 2016/12/7 『テレサ・テンが見た夢』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/003c34225930ed81542e35caf5ec30fc
22冊 2016/12/22『カクテル・ハンドブック』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a1f052d9bc97050f8418a8e12a5f4849
23冊 2017/1/12 『高倉健著「少年時代」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4243287003a72879856b54f7fd572ada
24冊 2017/2/9 『絵本「星の王子さま」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/10551068b08e5edb57b0be02773b31a1
25冊 2017/3/9 『瞳みのる 老虎再来』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4f839d9bbe229dc378239e5811877561
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
35冊 2017/11/23『日本100名城めぐりの旅』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3adfccbb6d4f30113aaba407d0f42297
本と雑誌 35冊 『日本100名城めぐりの旅』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第35回は、『日本100名城めぐりの旅』をお送りします。
最近は、空前の「城めぐり」ブームだそうです。「城めぐり」と言えば、中高年男性の趣味のイメージでしたが、外国人や「歴女」が現在のブームの後押しをしているとのことです。
隊長は、以前はお城に殆ど興味を持っていませんでした。しかし、二年前の『飛騨高山・白川郷・松本・高遠』旅行⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/beb7aed85d23c8997bb6b7d656293ef0 を皮切りに、年に1~2回叔父さんと従兄弟の三人で国内旅行をするようになってから、少しずつ興味を持つようになりました。
同行してくれる従兄弟が城好きで、「日本100名城」全てを制覇していて、いろいろと教えてくれます。
隊長が、100名城の内、訪れたことがあるのは、北から;
五稜郭(北海道)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1769796e56a20a6b688177cb13288b25
弘前城(青森県)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f69e52a51466405dc1ed50304f68d261
仙台城(宮城県)
会津若松城(福島県)
白河小峰城(福島県)
川越城(埼玉県)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f304b14114cf8a63eddf56e31a1c7b6a
江戸城(東京都)
小田原城(神奈川県)
松本城(長野県)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/be881636a70d4194bf3f76e0ce211964
高遠城(長野県)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ca7a9520f489ca81fde53409026de928
駿府城(静岡県)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/d29818973e7778e73509673e49e08c2f
伊賀上野城(三重県)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/29da0ff3d76442ad7fcfc08b2845e474
大阪城(大阪府)
広島城(広島県)⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a0a3c93a22f4d5ff14c6102b1fe76aaa
高松城(香川県)
首里城(沖縄県)
の16城。100名城の内、二割にも届きません。残り84城に関する知識も殆どなく、訪れた名城の内、リンク先がない城は、記録もないし、記憶もあやふやです。
そこで、もっと100名城のことを知ろうと、本を探していました。「公式ガイドブック」もあるのですが、この本に出会いました。
著者の萩原さちこさんは、城郭(じょうかく)ライター・編集者、日本城郭協会理事・学術委員会学術委員で、小学2年生で城に魅せられたそうです。本書を始め、城郭に関する著書が多数あります。
選んだ理由は、著者が、登城の際にどんなところに注目して楽しんでいるのかを、写真と図版で詳細解説してくれているからです。
著者独自の「石垣」、「天守」、「櫓&門&御殿」、「山城」、「縄張」、「合戦の舞台」、「戦国武将」の、7つの“城の楽しみ方”を教えてくれます。
本書を読んで、城への興味が深まりましたが、残念なのは、100名城全てを、紹介してくれていない点です。
これって、著者の他の著書を読んで下さいということでしょうかね。
尚、『日本100名城めぐりの旅』の出版社は、株式会社学研プラス。発行日は、2017年3月30日。価格は、1,000円+税です。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0
1~20冊 省略
21冊 2016/12/7 『テレサ・テンが見た夢』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/003c34225930ed81542e35caf5ec30fc
22冊 2016/12/22『カクテル・ハンドブック』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a1f052d9bc97050f8418a8e12a5f4849
23冊 2017/1/12 『高倉健著「少年時代」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4243287003a72879856b54f7fd572ada
24冊 2017/2/9 『絵本「星の王子さま」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/10551068b08e5edb57b0be02773b31a1
25冊 2017/3/9 『瞳みのる 老虎再来』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4f839d9bbe229dc378239e5811877561
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
34冊 2017/9/18 『ルネサンス超入門』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/64ece681b5750e5855d15e681dd79fc0
本と雑誌 34冊 『ルネサンス超入門』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第34回は、『ルネサンス超入門』をお送りします。
15世紀前半、イタリアのフィレンツェで産声をあげ、その後、ローマやヴェネツィアなどの周辺都市へと波及していった「ルネサンス」。
その美術の革新は、多くの美術家たちに影響を与え、今もなお私たちを魅了してやみません。
一方で、レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)の ≪モナ・リザ≫、ミケランジェロの≪ダヴィデ≫、ボッティチェッリの ≪ヴィーナス誕生≫など、誰もが一度は目にしたことがある作品ですが……、これらはなぜ名画と呼ばれているのか?
どのように見れば良いのか? 意外と知らないことばかりです。そこで本書では、ルネサンスの基本知識から、代表的な作家とその作品をピックアップして紹介しています。
構成は;
〇ヤマザキマリが語るルネサンスの魅力
〇はやわかりルネサンス基本講座
〇ルネサンス美術図鑑
〇大人の美術館鑑賞術
〇一度は訪ねてみたい世界の美術館巡り
〇片岡鶴太郎流 アートの楽しみ方
〇イタリア・ルネサンス観光ガイド
と、なっています。
この本の“売り”は、冒頭の「テルマエ・ロマエ」「プリニウス」の作者、ヤマザキマリさんが語るルネサンスの魅力でしょう。
素人(しろうと)には難解なルネサンスの知識を、平易に解説してくれています。
ヤマザキマリさん、NHKのテレビ語学講座『旅するイタリア語』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c47be7713ebf72b0cdfe5501cc00e0f9 にも登場して、ルネサンス美術の鑑賞の仕方を語っていますね。
『ルネサンス超入門』を読もうと思ったのは、今年7月のイタリア⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/38cc1df92a227c1d00f3da7e67fe081e に行った際に、あまりにもルネサンスの知識が乏しいと思い知ったからです。
この本の前には、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d を読んでいます。
特に興味を持ったのは、レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の食堂の壁に「最後の晩餐」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/de059770abb68804e9784d159c91730a を書いたのは、1494~98年にかけてと言われています。
それより前の1447年に、アンドレア・デル・カスターニョが、フィレンツェのサンタボローニア修道院の食堂の壁に「最後の晩餐」を描いていたということです。
「最後の晩餐」は、いろいろな画家によって描かれていることは知っていましたが、修道院の食堂の壁に描いたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチだけではなかったのですね。
修道院の食堂の壁に描くのは、毎日食事を取る修道女たちに、イエスと同席している様に感じさせるためだそうです。
その頃の修道女たち、食事の時間は楽しみや息抜きではなく、修行だったとは大変でしたね。
本書には、名画の画像がふんだんに使われています。それでも、1,000円(+税)という定価なのは、ムック本だから出来るのでしょう。
尚、『ルネサンス超入門』の発行は、株式会社枻(えい)出版社。発行は、2017年7月30日。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
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1~20冊 省略
21冊 2016/12/7 『テレサ・テンが見た夢』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/003c34225930ed81542e35caf5ec30fc
22冊 2016/12/22『カクテル・ハンドブック』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a1f052d9bc97050f8418a8e12a5f4849
23冊 2017/1/12 『高倉健著「少年時代」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4243287003a72879856b54f7fd572ada
24冊 2017/2/9 『絵本「星の王子さま」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/10551068b08e5edb57b0be02773b31a1
25冊 2017/3/9 『瞳みのる 老虎再来』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4f839d9bbe229dc378239e5811877561
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d
本と雑誌 33冊 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 [本と雑誌]
隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第33回は、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』をお送りします。
この本は、西村書店の「アート・ライブラリー」全44巻の一冊です。「アート・ライブラリー」は、中世から現代までの西洋美術家の中から、とりわけ日本でも人気の高い画家を中心に、その生涯や制作の時代背景なども併せて作品を紹介する画集シリーズです。
著者は、米ニューハンプシャー大学美術史学科教授の、Patricia Emison(パトリシア・エミソン)。専門は、イタリアのルネサンス美術およびバロック美術です。
訳者は、愛知県立芸術大学名誉教授の森田義之と、小林もり子。
内容は、「盛期ルネサンス」と呼ばれた驚くべき美術の全盛期を開きながらも、その芸術と人生は時代から逸脱していた、Leonardo da Vinci(レオナルド・ダ・ヴィンチ)。
彼の画業をカラー図版48点、挿図42点、年譜と、詳しい解説で、紹介しています。芸術家、科学者、そして発明家、多方面にその才能をいかんなく発揮した、レオナルド・ダ・ヴィンチ。
芸術においても数々の不朽の名作をこの世に送りだしました。本書では、その中からレオナルドの代表作《モナ・リザ》、《最後の晩餐》、《岩窟の聖母》、《受胎告知》など、日本でも有名な作品のほか、彼の手稿や素描も取り上げています。
ご存知の方も多いと思いますが、レオナルド・ダ・ヴィンチ、日本では、“ダ・ヴィンチ”と呼ばれていますが、イタリアで“da Vinci”と言っても、誰にもわかってもらえません。
“da Vinci”とは、“ヴィンチ村の”という意味です。本書の原題も、「LEONARD」となっています。
この本を読んだのは、イタリアに行き、作品を生で観て、もっと彼の事を知りたいと思ったからです。
フィレンツェの「ウフィッツィ美術館」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c22ab514939b286767d06ba5d01d80df で観た《東方三博士の礼拝》。
この作品は、フィレンツェ郊外のサン・ドナート修道院が、附属聖堂の主祭壇のための板絵として頼みました。レオナルドが、ミラノに旅立つ前に書かれましたが、“未完成”でした。
まだ下書き状態だったこの板絵は、ベンチ家の館に保管されることになりました。修道院は、フィリッピーノ・リッピに新たに制作を依頼したとのこと。そのリッピの作品も、ウフィッツィ美術館に収蔵されています。
同じくウフィッツィ美術館で観た《キリストの洗礼》。レオナルドの師、アンドレア・ヴェロッキオとの共作といわれています 。
両手を重ねあわせる天使を描いたのが、ヴェロッキオ。キリストの衣を持つ天使が、レオナルド。
ヴェロッキオは、自分の描いた天使との違いを目の当たりにして、絵筆を取ることを放棄し、彫刻に力を注ぐようになった、と本書に書かれています。
同館で本物に接して感動した《受胎告知》。この作品は、レオナルドが独立した画家となる前に、師ヴェロッキオの工房で制作されたと推測される、と著者は語っています。
この絵は、その形状から、祭壇画として用いられた作品ではなかったことがわかります。この横長の画面の形状は、レオナルド自身によって選ばれたのだろうと書かれています。
ひざまずく天使と腰かけるマリアを、いくらかの距離をおいてあらわすのに、適当な形状だったからであると結論づけています。
ミラノの「サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会」の食堂で観た《最後の晩餐》⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/de059770abb68804e9784d159c91730a
1494~98年にかけて、漆喰壁にテンペラと油彩で書かれたこの作品、下部に扉口があります。作品完成前からあった扉口だと思っていましたが、後世に開けられたそうです。
レオナルドの名声は、この作品の制作当初から高まり、それにも関わらず、1652年に扉口が開けられたことから、作品が現在考えれれているほど、当時は特別なものとしてみなされていなかったと、この本の著者は語っています。
レオナルドは、人体解剖にも多くの時間を費やし、その解剖研究に基づき《人体均衡図》などを描いています。
心理学者のジークムント・フロイトが、彼を心理学的パターンで分析しているとの記述も興味深かったです。
尚、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』の体裁は、A4変型、126p。発行は西村書店。定価は、2,400円(+税)です。
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1~20冊 省略
21冊 2016/12/7 『テレサ・テンが見た夢』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/003c34225930ed81542e35caf5ec30fc
22冊 2016/12/22『カクテル・ハンドブック』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a1f052d9bc97050f8418a8e12a5f4849
23冊 2017/1/12 『高倉健著「少年時代」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4243287003a72879856b54f7fd572ada
24冊 2017/2/9 『絵本「星の王子さま」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/10551068b08e5edb57b0be02773b31a1
25冊 2017/3/9 『瞳みのる 老虎再来』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4f839d9bbe229dc378239e5811877561
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff